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植民地期朝鮮の南北人口比
〜朝鮮総督府国勢調査資料の分割フォーマット〜



文 浩一


March, 2006


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Abstract
周知のように北朝鮮と韓国は、一つの国家が分断されて建国されたものである。したがって、こんにちの北朝鮮と韓国の長期にわたる時系列データを作成しようとすると、過去の一つの国家時代のデータを分割する作業が要求される。その手段の一つとして提唱されているのが、人口比による分割であるが、既存研究における人口比は粗いレベルのものでしかなかった。本稿は、行政区域の末端単位である「里」にまでおりて詳細な南北分割を試みた。
本稿の計算結果はつぎのとおりである。
  1. 植民地期朝鮮での南北人口比は北側の人口比が漸次的に高まる傾向にあった。
  2. しかしながら、軍事境界線上に位置する京畿道では逆の動きを示し、韓国側の人口が増加する傾向にあった。
  3. 軍事境界線上に位置する江原道における人口比はあまり変化はなかった。
なお、以上の計算結果は、当該時期の社会経済動向とも整合性のあるものと思われるが、本稿ではこれに関する具体的検証は行なわず、いくつかの暫定的な仮説を提示するにとどめた。
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