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公共投資が貿易・産業構造に与える効果について
―東アジアにおける道路・ICT技術の役割―



比佐章一


March, 2008


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Abstract
東アジアでは1980年代以降、直接投資が増加した。またこれに伴い、東アジア域内・域外の貿易規模も拡大した。本論文では、社会資本整備が東アジアの貿易と産業構造の変化に大きな役割を果たしたことを明らかにする。また現在の流通業では、ロジスティックと呼ばれる流通技術の進歩が進んでいる。またそれに応じて、情報通信関連技術(以下、ICT)の社会資本整備が求められていることを明らかにする。
また東アジアでは、経済発展に伴い、都市部へ企業・人口が集積したが、それに対する社会資本整備が遅れている。こうした事情をかんがみ、本論文では、貿易パターンが、社会資本投資の状況に大きく依存する可能性がある、また貿易品目によって、社会資本に対する需要が異なる可能性があることを明らかにする。
本論文では、社会資本整備と貿易の関係について論じ、社会資本整備が貿易の拡大に重要な役割を果たすとともに、貿易品目の違いによって、その効果も異なることが明らかとなった。中でも道路やICT技術は、機械および輸送用機器などの工業製品の貿易拡大に貢献することが明らかとなった。この原因として、製造業の発展が集積地の形成を促進することで、渋滞などの混雑現象を引き起こすことや、生産の分業化が進展しているためにより高度な流通技術(ロジスティック)が必要となることなどから、道路やICT技術に対する社会資本の重要性がより高くなることが考えられる。直接投資の受け入れにより製造業が発展する経済では、道路などの陸上輸送やICT技術関連の社会資本整備がより重要となる。
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